マシュマロ実験ってご存知ですか?
幼稚園児さんにマシュマロを置いて『15分間留守にするけどその間マシュマロを食べずに待っていられたらマシュマロをもう1つあげるね。待てずに食べちゃったら2つ目はなしだよ。』と言ったときにその子は大人の帰りをマシュマロを食べずに待てるかという問題です。
追跡調査によると、マシュマロを食べずに待っていた子はその後高学歴・高収入になる割合が高くなったということです。
しかし、さらにその後の追跡結果では、大きな経済的背景があったことも発表されました。
私も子供たちが3歳の時に実験してみました。
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マシュマロ実験の詳しい方法は。
職員の子どもたちが通う、学内の付属幼稚園の4歳の子ども186人が実験に参加した。被験者である子どもは、気が散るようなものが何もない机と椅子だけの部屋に通され、椅子に座るよう言われる。机の上には皿があり、マシュマロが一個載っている。実験者は「私はちょっと用がある。それはキミにあげるけど、私が戻ってくるまで15分の間食べるのを我慢してたら、マシュマロをもうひとつあげる。私がいない間にそれを食べたら、ふたつ目はなしだよ」と言って部屋を出ていく。
子どもたちの行動は、隠しカメラで記録された。1人だけ部屋に残された子どもたちは、自分のお下げを引っ張ったり、机を蹴ったりして目の前の誘惑に抵抗した。小さな縫いぐるみのようにマシュマロをなでたり、匂いをかぐ者もいた。目をふさいだり、椅子を後ろ向きにしてマシュマロを見ないようにする者もいた。映像を分析した結果、マシュマロを見つめたり、触ったりする子どもは結局食べてしまう率が高いこと、我慢できた子どもは目をそらしたり、後ろを向いたりして、むしろマシュマロから注意を逸らそうとする傾向があることが観察された。すぐ手を出してマシュマロを食べた子供は少なかったが、最後まで我慢し通して2個目のマシュマロを手に入れた子どもは、1/3ほどであった
マシュマロ実験は教育者の中でも有名な実験で、追跡調査の結果でもとても信ぴょう性の高いものだと言われていました。
マシュマロにこだわることなく、キャンディなど子供の大好きなお菓子で試してみるといいと思います。
自宅で行った時はこっそりドアの隙間から覗いていただけなのであまり詳しくは見れていませんが、マシュマロを前にした姉妹の行動は2人共全く違ったもので面白かったです。(2人共別々に3歳になったころに実験してみました。)
マシュマロを食べずに待てた子供たちの特性は?
マシュマロを食べなかった子どもと食べた子どもをグループにした場合、マシュマロを食べなかったグループが周囲からより優秀と評価されていること、さらに両グループ間では、大学進学適性試験(SAT)の点数には、トータル・スコアで平均210ポイントの相違が認められるというものであった。ウォルター・ミシェルはこの実験から、幼児期においてはIQより、自制心の強さのほうが将来のSATの点数にはるかに大きく影響すると結論した。2011年にはさらに追跡調査が行われ、この傾向が生涯のずっと後まで継続していることが明らかにされた。
また被験者の大脳を撮影した結果、両グループには、集中力に関係するとされる腹側線条体と前頭前皮質の活発度において、重要な差異が認められた。同実験は、スタンフォード大学で「人間行動に関する、最も成功した実験のうちの1つ」とされた。
マシュマロをすぐに食べてしまった子が悪いとかいうことではありません。
我慢できた子供のほうが少なく自制心が強かったということです。
自制心が強いということは目標が出来た時に達成しようとするここをを強く持てるということですよね。
学習でも、スポーツでも自分の将来にとって必要だと判断したときに努力が出来るというのは強い武器です。
もちろん、マシュマロを食べてしまった子もあとからでも自制心・集中力を付けることは可能です。
【マシュマロ実験】長女・次女の場合。
結果から言うと長女は待っていて、次女はすぐに食べてしまいました。
長女はなんとしてももう1つ欲しかったことと、少しの時間からボーっと座っていても手遊びをしていれば結構平気なタイプだったのでマシュマロからうまく気をそらすことが出来たようです。
次女はマシュマロ(食べもの)にあまり興味がなかったのでもう1つ必要なかったようです。これは実験として失敗ですね。
でも次女はマシュマロじゃなくて好きな食べ物だったとしても1つで満足するタイプなので再実験をすることができませんでした。(物欲がないんです。)
我が家のマシュマロ実験・検証結果
これは3歳のころの話です。
でも、今の性格も本当にそのころのまま。3歳ごろの性格って何歳になっても基本的には変わらないんですね。
長女は今でも目標のためなら多少の我慢もできるし、周りから見ると我慢強いいい子です。1人遊びや妄想も大好き。
次女はものや食べ物にあまり興味がなく、今でもしなくてもいい我慢ならしません。
マシュマロ実験の追跡調査で分かった子供の経済的背景。
のちにこんな結果が発表されました。
2018年5月25日に「マシュマロ実験の結果は限定的」とする実験結果を発表した。スタンフォード大学での実験は被験者が大学の関係者に限られていたが、再現実験ではより広範な被験者についての実験が行われ、実験結果について被験者の家庭の年収といった要素ともあわせて、複合的な分析が行われた。その結果、「2個目のマシュマロを手に入れたかどうか」は被験者の経済的背景と相関が高く、長期的成功の要因としては「2個目のマシュマロを手に入れたかどうか」よりも被験者が経済的に恵まれていたかどうかの方が重要であったこと、「2個目のマシュマロ」と長期的な成功は原因と結果の関係ではなく、経済的背景という一つの原因から導かれた2つの結果であったこと、が示されたという。
マシュマロ実験の結果は『経済的な理由も大きい』『大人の事を信用できるか』ということです。
経済的に苦しい環境で育った子供は『本当に2つ目のマシュマロをもらえるか分からない』という大人に対する猜疑心があるということです。
今までにそういう理由で大人に裏切られたことがあった子供にとっては『絶対もう1つマシュマロをくれる』ということを信じられないんですね。
悲しいことですが、確かに信じられなければ自制心があっても我慢しようと思わないですもんね。
ぜひお子さんにもマシュマロ実験試してみてください。
実験の結果がどうだからいい、悪いということではなくて自分の子供はどうなんだろうと思いませんか?
簡単な実験なのでやってみてください。
マシュマロを前に匂いを嗅ぎながら我慢する子。
マシュマロを出来るだけ見ないように目をつぶる子。
マシュマロをじーーっと見つめる子。
とてもかわいいですよ。
お子さんの自制心を試す実験やってみてください。